扉のないオープン収納は、自分のお気に入りを並べていつでも楽しむことができる「見せる収納」です。海外のインテリアの雑誌などを見ると、本だけでなくさまざまなモノをおしゃれに飾っている部屋があります。しかし、真似してみるとなんだか散らかって見える……そんなお悩みがよくあります。
実は、適当に置いたように見える棚にも、バランスよく見えるルールが隠されています。今回は、誰でも棚を素敵に飾れるコツを、インテリアコーディネーターの三宅さんに解説していただきます。
三宅利佳 Miyake Rika インテリアコーディネーター/2級建築士/AFT色彩検定1級防衛庁(現・防衛省)公務員職員から転職。設計事務所や家具販売店と派遣ICを経て2002年よりフリーランスとなる。イベントやセミナーのほか、執筆活動も行う。
Instagram : https://www.instagram.com/rikamiyake/
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ルール1 シンメトリーを意識して配置する
まずは基本から。左右対称になるようにモノを配置するテクニックです。モノがきれいに左右対称に並ぶと、整然とします。洗練された印象になるので、クラシカルなインテリアを演出したいときに最適な方法です。
ルール2 三角形を意識して配置する
2つ目は、モノの配置は三角形を意識して飾るということです。たとえばこのような感じです。
適当に置いたところから、三角形に配置し直し、最後に余白を埋めて完成です。三角を意識して配置するとモノの高さのバランスが整い、たくさんのモノを置いても雑然としません。
ルール3 大・小2つを飾る
同じものを飾る場合には、「大きいもの・小さいものの2つ」を用意すると、ほどよく統一感が出てバランスがとりやすくなります。
たとえば、フラワーベースやフォトフレーム・キャンドルなどは、同じ種類の製品でも大と小のサイズ違いで売られていることが多いので、見かけたらセットで購入しておいてもよいかもしれません。
ルール4 同じモノ・サイズは3つ用意する
全く同じサイズのモノは、3つ用意しましょう。同じサイズのモノが2つあると、中途半端な印象を与えてしまうからです。
3つを並べて飾ることで、オープン棚に「収納されている感」ではなく「ディスプレイしている感」が出ます。
ルール5 仲間外れがないかチェックする
自分の好きなモノを、まずはたくさん飾ってみたら、一度少し離れた距離で眺めてみましょう。そのなかで、「ちょっと雰囲気が違うかも……」と感じさせるようなモノはありませんか?たとえば、モダンな印象のインテリアの中に民芸品のようなものが混ざっていたりはしませんか?もし、該当するモノがあったら外して、他の場所に置きましょう。この繰り返しをして完成となります。
最近では、さまざまなテイストのインテリアスタイルを組み合わせたコーディネートも人気ですが、かなりのテクニックが必要。インテリアコーディネート初心者さんは、まずは統一感を意識して飾るのがおすすめです。
いかがでしたでしょうか。「私にはセンスがないから…‥」と、おしゃれな部屋をあきらめる必要はありません。コーディネート上手になるための第一歩は、「感覚を頼りにするのではなく、最低限のルールを知る」ことから。
みなさんもぜひ気軽に実践してみてください!