動画

【PR】【動画あり】断熱とデザインを両立させた家のつくり方

断熱等級6・7の新設により、高断熱住宅に注目が集まっています。断熱性能を上げるには断熱材を厚くすることが求められますが、そうすると納まりに影響が出て設計に悩んでいる人も多いのではないでしょうか。この記事では、「美しい断熱住宅を提案する方法」を、リオタデザインの関本氏と、it's HOUSEの八島氏にお話しいただきました。

断熱・気密性能とデザインを両立するには?

高断熱・高気密、かつデザインも美しい住宅をつくるには納まりや断熱材選びにコツがいります。2022年10月28日に開催された建築知識実務セミナーでは、「美しい断熱住宅を提案する方法」と題し、関本 竜太氏(建築家・リオタデザイン)には「デザインと性能の調和を目指して」をテーマに、八島 睦氏( it’s HOUSE代表取締役)には「デザインと断熱を両立させた資産価値の落ちない家のつくり方」についてお話いただきました。

住宅の高性能化が明確に求められるようになってきた住宅業界ですが、高性能でデザインの幅を広げる可能性を持つポリイソシアヌレートフォームは、これからの時代の断熱材として、新たな選択肢の1つといえるでしょう。 

断熱・遮熱の強化で小屋組みを見せる (関本竜太・リオタデザイン)

木造らしい梁露わしの天井が特徴的な「大屋根の家」(2021 年)。美しい小屋組とディテールにこだわったデザインはリオタデザインならでは(写真:山内拓也)

リオタデザインの木造住宅では、小屋組を見せるデザインを多く採用します。必然的に、垂木や登り梁の外側で断熱を行うのですが、近年では求められる断熱性能のレベルが向上していることもあり、ボード系の断熱材を採用するケースが増えています。

「大屋根の家」の軒。露わしの構造材が木造らしさを引き立たせる(写真:山内拓也)

木造住宅で一般的な高性能グラスウールに比べて熱伝導率が低いので、屋根の懐を小さくできるほか、施工手間がかからないという利点もあります。〝屋根を可能な限り薄く見せたい〞というのが建築家の理想。できれば断熱材は成105㎜の垂木に納まるくらいの厚みに抑えたいところです。断熱性能はもちろん、夏の遮熱性能も求められます。現状では、ボード系断熱材の上に遮熱シートを張るという策を講じることもあります。


一方、断熱材(ポリイソシアヌレートフォーム)の両面にアルミクラフト紙面材が張り付けられた「サーマックスRW」を採用すれば、105㎜厚の断熱層で、しかも遮熱対策を別途講じなくても、要求される性能を満たせます。

今後は、デザイン性と性能の両立という観点から、屋根は「サーマックスRW」による断熱という選択肢が現実的になってくると思います。 (談)

関本竜太(せきもと・りゅうた)
1971年埼玉県生まれ。’94年日本大学理工学部建築学科を卒業し、’99年までエーディネットワーク建築研究所に勤務。2000年~’01年フィンランドのヘルシンキ工科大学(現アールト大学)に留学。帰国後、’02年にリオタデザイン設立。著書に『上質に暮らす おもてなし住宅のつくり方』『詳細図解 木造住宅のできるまで』(いずれもエクスナレッジ)などがある

 

“資産価値の落ちない家”のための断熱性能(八島睦・it’s HOUSE)

軽井沢に建つit’s HOUSE のモデルハウス。窓の位置を1・2 階で揃えたシンメトリーに(写真:渡辺慎一)

今後は〝資産価値の落ちない家〞の重要性がより増してくると思います。それはデザイン性と機能性のバランスが高いレベルで取れた家、と言い換えられます。築後30年を経過してもカッコよく性能が十分で、所有者が住み続けられる家、もしくはそれなりの値段で売却や貸し出しができる家。次の世代が住宅ローンを払って新しく家を建てる必要がなくなり、空き家問題も解決できると考えます。

デザイン面ではファサードが重要。薄い軒の出やそれが織りなす水平ラインは、まさに資産価値です。だからこそ、断熱材の性能が鍵を握るのです。it’s HOUSEでは業界最高水準で熱伝導率が低い「サーマックス」を採用し分厚い断熱層を要さない、〝美しい断熱住宅〞としています。抜群な難燃性能や防水性能に加え、遮音性能も優れており、高性能グラスウールに比べ高価ですが、ほかのボード系断熱材との比較では費用対効果が高いと試算しています。

 

it’s HOUSE のモデルハウスの2階ダイニング。シンプルでムダのない内装が特徴(写真:渡辺慎一 )

 

さらに弊社では「サーマックス」をパネル化。安定した断熱・気密性能が得られ、人工の削減もできるので「サーマックス」の費用対効果はさらに上昇。まさに万能の断熱材といえるでしょう。(談)

八島睦(やしま・ちかし)
北海道札幌市出身。1992年ハウスメーカーの営業職としてキャリアをスタート。個人として7年で120棟の契約実績。札幌支店統括(1999年)。30 年前から24Kの高性能グラスウールを提案していた(2011年からはボード系断熱材を標準採用)。’ 02年東京に拠点を移動。’05年~全国展開FC執行役員となり、北海道から九州まで13店舗を統括。’19年it’s HOUSEの代表取締役となり、“資産価値の落ちない家”を提案

 

ポリイソシアヌレートフォームとは?

OHを含むポリオールと、NCOを含むイソシアネートを混合しOHとNCO の反応(ウレタン反応)によって得られるフォームの中に高温環境下で構造が分解されにくいNCOどうしの結合(イソシアヌレート分子構造)を大量に組成することによって、高断熱性と防水性に加え、高い防炎性能を発揮する断熱フォーム素材。「サーマックス」(イノアックコーポレーション)はこのポリイソシアヌレートフォームを基材とするラミネートボード断熱材。ポリイソシアヌレートフォーム基材の断熱ボードは建築用断熱材として海外の多くの国で採用されている。

 

セミナーの様子は動画でも公開中!

セミナーの様子はYouTubeで公開しています。もっと詳しく知りたい方は、ぜひ下記の動画をご覧ください。

こちらの記事もおすすめ

【PR】「働くと暮らすが重なるまち」働き方とまちづくり③

建築2022/05/10

コロナ禍を経て、リモートワークなどの柔軟な働き方が一気に浸透しました。この連載では、多様化する働き方やそれらを受け止めるワークプレイス、またその周辺を取り巻くまちの活動について紹介します。連載3回目は、IT企業をはじめとしたサテライトオフィスの誘致や移住が進む、徳島県神山町です。

不動産的思考から学ぶリノベ最前線①

建築2020/09/16

空き家や遊休不動産。問題と言ってしまえばそれで終わりですが、うまく活用するチャンスは眠っています。今回は、不動産コンサルタントを務める創造系不動産の高橋寿太郎氏に、不動産活用の手法、建築家が不動産コンサルタントと協業するメリットを解説してもらいました。

センス0でもOK!オープン棚の5つのルール

住宅2021/02/19

おしゃれな部屋は、オープン収納の飾り方がとても上手。たくさんモノがあるのに不思議と散らかって見えません。そこには、実はあるルールがあります。今回の記事では、即実践できる、オープン棚をおしゃれに飾るコツを大公開!

「断熱は“適材適造”」寒冷地で別荘をつくる方法ー②

住宅 建築 インタビュー2022/09/13

自然豊かな北海道、特にニセコや富良野では、外国人の不動産投資が活況。自然と一体化したダイナミックな建築が数多く計画されています。今回は、外国人向け別荘の設計を数多く手がける須藤朋之氏(SAAD/建築設計事務所)に、建築計画や断熱・気密の考え方をお伺いしました。

【PR】【動画】木造防耐火の法改正と最新技術

動画 建築 セミナー2021/12/28

2021年11月に実施されたジャパンホームショー2021・建築知識実務セミナーでは、木造防耐火の第一人者・安井昇氏(桜設計集団)が「木造防耐火の法改正と最新技術」と題して、木造化・木質化が進んでいる建築業界の現状や、建築基準法の改正内容について、実例や実験データを交えながら解説しました。

Pick up注目の記事

Top