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見た目も実用性も◎駐車場のデザインアイデア8選

駐車場は、外構のなかでも大きな面積を占めるので外観の印象を大きく左右します。地面を芝生やコンクリ―トにする、屋根を設置してカーポートをつくる、建物と一体化させる…など、デザイン手法は実にさまざま。今回の記事では家の外観を損ねない、おしゃれで実用性も抜群なデザインアイデアを、Instagramの投稿企画「#bコレ美しい住まいの外観」からご紹介します。

1. 植物を組み合わせてコンクリートのデメリットをカバー

駐車場の地面にコンクリートを用いるのはスタンダードな手法ですが、全面コンクリートにしてしまうと、無機質な印象になってしまうだけでなく、夏は照り返しで表面温度が高くなってしまいます。写真のように一部分に植物を組み合わせるのがおすすめです。植物を上手に組み合わせて、これらのデメリットをカバーしましょう。この写真の家では、アプローチは敷石として駐車場と素材を変えることで、シンプルながらも豊かな表情を生み出しています。

この写真では、車のタイヤが通る部分をコンクリートとしています。緑の面積が増えるので、夏の照り返しを抑えます。外観の表情も豊かにしてくれます。

2.  緑化ブロック+芝生で緑豊かな外観に

洋風な家には、芝生の庭がぴったり。ムーミンハウスをイメージしたこの事例では、青々とした芝生が海外の街のようなムードをつくり出しています。車が踏んで芝生が傷まないよう、車が通る部分には緑化ブロックを採用。その結果、芝生の庭と駐車場が緩やかにつながり、芝生のなかに佇んでいるかのような洋風の家が完成しました。雑草の処理や芝刈りなどの手入れは必要ですが、かわいらしい家が好きな人はぜひチャレンジしたいアイデアです。

緑化ブロックなら、家の真ん中に駐車場を設けても、違和感なく外観に馴染みます。駐車場の周りにも植栽を施せば、さらに庭と一体化し、まるで広い庭のように演出してくれます。

3. オリジナルのカーポートを造作して家の外観と調和させる

駐車場に屋根を付けてカーポートにすると、車が汚れるのを防いだり、夏の日差しから車を守ってくれたり、さまざまなメリットがあります。一方で、近年、既製品のカーポートで雪の重さに耐えられなくなったり、強い台風に吹き飛ばされてしまったりするトラブルが発生しています。このような事故を防ぐために、カーポートも安心なつくりにする必要があります。この事例では、家と同じように職人さんが木造でオリジナルのカーポートをつくっています。こうすることで、構造的に安定感のあるつくりにしています。また、外壁に木を使っている場合は、既製品のアルミカーポートでは馴染みにくいことがありますが、この事例のように木造とすれば、家との調和も保たれます。

この写真では、建物との統一感を図るために、カーポートもコンクリートと木を組み合わせたつくりとしています。構造的にも安心なうえに、カーポートが悪目立ちすることなく外観に馴染んでいます。家、カーポート、さらには門扉までデザインされ、美しい外観となっています。

街中では敷地の広さが限られ、既製品のカーポートを設置するスペースを確保するのが難しいこともあります。その場合は、大きく出した庇を屋根にして、カーポートとするという手があります。支柱を設置するためのスペースが省略できるうえに、家と一体化させることでデザイン性も抜群。この事例では、庇を木製とすることで、優しい印象を演出しています。

4. カーポートを建物と一体化させてより使いやすく

駐車場をより使いやすくするのなら、建物に組み込むのがおすすめです。建物と一体化させることで見た目がすっきりするだけでなく、車を雨や雪から守ることができます。雨の日は濡れずに車に乗り降りできるというメリットも。写真のように、物置を併設させれば、外物置を設置しなくて済みます。さらに、建物の外壁と仕上げを変えることで、外観デザインのアクセントにもなっています。

いかがでしたでしょうか。家ばかりにこだわって、駐車場までは手が回らないそんな方も多いかもしれませんが、実は駐車場は、つくり方によっては使い勝手も外観の見た目も大きく変わります。こだわりの家づくり、ぜひ駐車場まで抜かりなく計画してみてください。

「建築知識ビルダーズ」では、外観が美しい住宅をInstagramで集めています(詳しくはコチラ)。ハッシュタグ検索#bコレ美しい住まいの外観 をフォローすれば、今回の記事で紹介したような上質でデザイン性の高い事例をたくさんご覧いただけます。ぜひ、フォローして、家づくりの参考にしてください。

工務店や設計事務所の方は、自慢の外観写真をぜひ投稿ください。ご応募お待ちしています!

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