家の2大劣化を知っていますか?
1つ目は「家が腐ること」、2つ目は「家が食われること」による劣化です。具体的には、雨漏りや結露によって木材腐朽菌が発生することと、シロアリによって木材が食われ、家の強度が落ちることを示します。雨漏りや結露対策は家自体の工事をしっかり行っておけば予防できますが、シロアリは外からやってくるので対策が必要です。
シロアリはゴキブリの仲間!
驚いたことに、シロアリは蟻(ハチ目)ではなくゴキブリ(ゴキブリ目)の仲間だそうです(編集部でも衝撃が走りました)。シロアリは、マツは食べるけど、ヒノキは食べないという話を聞きますが、実際はどんな木材でも食べます。紙や断熱材もです。まさにゴキブリのような食欲です。一方、蟻は木材を食べることはできません。そして蟻はシロアリを食べるので、シロアリにとって蟻は天敵なのです。
対策をする前にシロアリを知ろう
シロアリには「地下シロアリ」と「乾材シロアリ」の2タイプがいます。「地下シロアリ」は日本に昔からいるヤマトシロアリやイエシロアリのことで、土壌に生息しています。そして、土壌から基礎を上って家の中に侵入し、数十万匹規模の巣をつくります。この地下シロアリ対策のために、建築基準法49条2項では「構造耐力上主要な部分である柱、筋かい及び土台のうち、地面から1メートル以内の部分には、有効な防腐措置を講ずるとともに、必要に応じて、シロアリその他の虫による害を防ぐための措置を講じなければならない」と記載があります。つまり、地面から1m以内の木部にシロアリ防止の対策をするように法律で決められているのです。法律で決められているくらいシロアリは家をダメにしてしまう恐ろしい要因であることを認識しておきましょう。
■ヤマトシロアリの蟻道・被害
外来種のシロアリは危険度マックス!
次に「乾材シロアリ」です。近年、日本全国に広がっている外来種で「アメリカカンザイシロアリ」「ダイコクシロアリ」の2種類がいます。シロアリは成虫になるといわゆる“ハネアリ”になって、主に春から秋にかけて新しい巣をつくるために飛び回ります。土壌から這い上がる「地下シロアリ」とは違い、「乾材シロアリ」はあまり水分を必要としないため、軒裏や窓枠など、外部に露出した木部のどこからでも入ってきます。洋服にとまった乾材シロアリに気づかずに家の中に持ち込むことも。乾材シロアリは、数百匹単位の巣を家中に30~40個つくります。
この外来種におけるシロアリ対策は、建築基準法での記載はありません。そして、家の中ならどこにでも巣をつくるので、床下を見れば発見しやすい地下シロアリと違い発見が難しいというのが嫌なところ。家を建てる前や、中古の家を買ってリノベーションをするときに、この2種類のシロアリ対策が行われているのか必ずチェックしましょう。
■脅威の外来種!アメリカカンザイシロアリの被害
シロアリ対策の落とし穴
シロアリには「地下シロアリ」と「乾材シロアリ」がいることに触れました。建築基準法では、地下シロアリのみの対策について決められています。さらに、住宅品質確保促進法(品確法)やフラット35などでも、建築基準法のみが必須項目として書かれています。これだけを見ると、建築基準法さえ守っていればシロアリ対策は万全だと勘違いしてしまう人も多いはず。外来種の「乾材シロアリ」の対策がされていないこともあるので、本当の意味で長持ちする安心安全な家づくりをする場合は、両方のシロアリ対策が必須となります。
シロアリ被害の動画
ちなみに・・・
そもそも、もっと木がたくさんある森に生息すればよいのに、なぜシロアリは家に住み着くのでしょうか? その理由は、寒さに弱いシロアリにとって冬場も暖かい家は快適だからです。そして、家の中に巣をつくってしまえば、天敵はほとんどいません。家の中はシロアリにとって最高の環境なのです。
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