アプローチを整えることで、家の印象はガラッと変わります。デザイン次第では、防犯性やプライバシー性を高めることもできます。今回は、デザイン性の高い事例4つを紹介しながら、アプローチのデザインアイデアを解説していきます。
1. あえて「まっすぐ」にせず、曲線をつける
アプローチは、道路から玄関までまっすぐにせず曲線にすることで、さまざまなメリットを得られます。1つ目は、玄関までのわくわく感を演出できるということ。まっすぐのアプローチは玄関までの距離が短く感じますが、曲線や曲がり角をつくることで、距離を長く感じさせる効果があります。2つ目は、玄関ドアを開けたときに外から家の中が丸見えにならないということです。一直線では見通しがよすぎて、道路からの視線が気になってしまいます。写真のように、アプローチの両脇に植栽すれば「緑のトンネル」で来客をお迎えできます。
2. 玄関の前に「目隠し」をつくってプライバシーを守る
道路からの距離が短く、アプローチに曲線を設けるのが難しい場合は、玄関の前に「目隠し」をつくるのがおすすめです。道路からの視線を遮ることができるのはもちろんのこと、家の中の様子や、留守にしていることを知られないようにすることで、防犯面でも有利になります。また、小さな子どもがいる家庭は、子どもの急な飛び出しを防ぐこともできます。玄関ドアの前にフェンスとなる目隠しがあることで、子どもの足も自然と止まります。写真の家では、シャープなコンクリートの目隠しを設置。目隠しの前に植栽を設けることで、優しい印象をプラスしています。
3. 自然石を使って品格アップ
アプローチにはさまざまな素材が用いられますが、なかでも自然石は使い方によって和風テイストにもモダンテイストにも合うので人気の高い素材です。雑草の処理を減らしたり、雨が溜まるのを防いだりする役目もあります。敷石には四角形に加工したもののほかに、素材の形そのままを生かした乱形と呼ばれるものがあります。写真では2つの自然石を組み合わることで、アプローチの表情に変化を持たせています。
4. 段差を生かした植栽計画で表情豊かに
道路から玄関までの距離が短く、さらに段差があるアプローチは、一見すると演出が難しく思えますが、植栽次第でぐっと魅力的になります。この場合は、単調にならないようにアプローチをL字型にするのがおすすめ。玄関前にスペースができるので、ここを利用して植物を植えれば、玄関に表情をもたせることができます。段差の隙間にも花やコケなどの植物を植えれば、小さいスペースでも奥行きのあるアプローチをつくることができます。写真の事例では、空いたスペースに植栽を配置するだけでなく、自然石とコンクリートの階段を組み合わせることで、表情にアクセントをつけています。
いかがでしたでしょうか。アプローチはちょっとした工夫でガラッと印象が変わります。ぜひ、外構を検討する際の参考にしてみてくださいね。
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